令和元年 決算特別委員会総括質問


1.風水害対策について

  • 一つには普段より、引き続き、「マイ・タイムライン」を区民に理解いただき周知徹底するためにも、ハザードマップに基づいた避難訓練の実施により、いざという時の自助・共助の意識を向上させる取り組みを推進する必要があると考えます。
  • そのうえで、全区域的に学校や区有施設などへの緊急避難の観点から風水害時においても地震を想定した45か所の避難所をすべて開設し、近隣での垂直避難を可能にすることが必要であると考えますが、区長のご所見を伺います。
  • そして、今回の被災地の教訓として、一軒家の二階に垂直避難した際、テレビなどのメディア媒体は一階にあることが多く、情報が得られなかったということがありました。区民の皆さんからも区からの情報がわかりづらかったとのご意見も頂戴しました。洪水情報を得るための媒体として、やはりラジオが有効であるということが見直されました。特に高齢者などは携帯、スマホなど使用していないことが多く、ラジオなら使いやすく情報を得るには明確であると考えます。防災ラジオの配布や今後区内のコアな情報を得られる、ラジオ局の既存の番組と連携することやコミュニティFMの開局など、災害時の情報収集伝達手段としてラジオによる情報発信の検討が必要であると考えます。
  • また、大規模な停電の際の備えとしては、個人宅向けの非常用電源、蓄電設備への助成制度を導入することが必要であると考えますが、区長のご所見を伺います。
  • 以前、会派の中沢議員より提案がありました、想定浸水針(これは洪水時に想定される水位を目に見える形にしたもの)の設置に関しても、今後ぜひ積極的な推進し「マイタイムライン」の周知が進むきっかけにしていただきたいと要望いたします。

2.谷中地域・根岸地域等の初期消火対策について

  • 平成30年度では対象地域での感震ブレーカーの設置率を伸ばしていますが、今後も谷中や根岸といった木造住宅密集地域の設置率をさらに伸ばし、また、区内で木造住宅密集地域の隣接地域においても不燃化の対策として設置地域の拡大をする必要があると考えますが、いかがでしょうか。
  •  一方、以前提案させていただきましたが、投げるだけの簡易消火用具は火元の床や壁に投げつければ消火剤が飛び散り瞬時に消化できる初期消火に有効なものであると考えます。従来の粉末消火器は火元に近づいて噴射させなければならず、ほかのアイテムに比べもっとも900gほどと軽量で簡単に女性でも高齢者や子供でも使うことができ、消化能力は水の10倍とのことで、何より逃げ道の確保ができます。有害な薬品を使用しておらず、人にも環境にもやさしいもので、日本消防検定協会がみとめた消化能力のあるものは、警視庁で正式に採用されています。また、国においても消火器等のユニバーサル化が検討されております。区として、投てき型の消火用具を検証して、初期消火資器材のアイテムとすべきと考えますがいかがでしょうか。区長のご所見を伺います。

3.デイサービス型の産後ケアについて

  • デイサービス型産後ケアへの多くの需要を鑑みますと一年でも早い実施が必要であると考えます。区の行政計画では、日帰り型サービス、すなわちデイサービスの検討がなされており、令和3年より実施予定であるということです。この点に関して、実施までの2年間で具体的にどのような検討を行っていくのか、区長のご所見をお聞かせください。このデイサービス型の産後ケアに関しましては、地域の母子の健康を守る各機関が緊密な連携をとっていただき、今まで以上に、区として、関係機関のつなぎ役としてしっかりとリードしていただけますようよろしくお願いいたします。

4.SDGsの取り組みについて

  • 本区においても、まずは、区民にSDGsへの理解と周知を図る取り組みが必要であると考えます。
  • また、将来的に環境保全や子供たちの食を守る事業などを立ち上げ、SDGs未来都市選定を目指してはいかがでしょうか。区長のご所見をお伺いいたします。今回質問させていただいた事柄すべてにわたり、SDGsの視点をもりこませていただきました。今後、今まで以上に一層、すべての課題をSDGsの視点で整理し、検討していく「誰一人取り残さない」意識を持つ人材の育成も含め、取り組みを進めていただけますよう、よろしくお願いいたします。