平成29年第1回定例会 一般質問要旨


  1. 女性の視点を生かした防災対策について
  2. 24時間対応のAED設置施設の登録の促進について
  3. 今後のめぐりんのあり方について
  4. 谷中・根岸地域のまちづくりについて

 

1.女性の視点を生かした防災対策について

 先日、東京都知事は、来年度予算案に「女性視点の防災ブック」の発行を盛り込むと発表した。
そこで、次の2点について、区長の所見を伺う。

① 今後、「女性視点の防災ブック」が発行されたときに、区民全体に広く周知し、どのように活用していくのかが大変重要であると考えるが、どうか。

② 女性視点の防災対策について、男女問わず、区民全体の理解を深める機会として、講演会などを開催してはどうか。

<服部区長答弁>
 松尾議員のご質問にお答えいたします。

 ご質問の第一は、女性の視点を生かした防災対策についてです。

 まず、来年度 東京都が発行する「女性視点の防災ブック」の周知と活用についてです。
区ではこれまで、都が平成27年度に発行した防災ブック「東京防災」については、都が開催している「東京防災」学習セミナーの周知を行うとともに、避難所運営委員会や 防災訓練などの様々な機会を捉え、本冊子の内容について普及・啓発しているところです。

 「女性視点の防災ブック」についても、多くの方々に活用していただけるよう、都とも連携しながら普及・啓発に努めて参ります。

 次に、女性の視点に立った防災対策に関する講演会の開催についてです。 

 区ではこれまでも、様々な講演会を行って参りましたが、今年度は、女性講師による「女性視点の避難所運営」について講演を行い、女性相談員の配置やプライバシーの確保の重要性について啓発しました。

 今後とも、「女性視点の防災ブック」も活用しながら、より多くの方々が参加できる講演会の開催に努めて参ります。

 

2.24時間対応のAED設置施設の登録の促進について

 次の2点について、区長に伺う。

① 区内のAEDの設置率は高くなっているが、24時間対応できるAEDの設置地域は偏在している。このことについて、所見を伺う。

② 地域の偏在の解消を図るため、24時間営業のコンビニエンスストアなどに設置・登録を促す取組みを行ってはどうか。

<服部区長答弁>
 ご質問の第二は、AED設置施設の登録についてです。

 区ではこれまで、区有施設へのAED設置を始め、他の公共施設や 民間施設にも登録を促して参りました。

 現在、24時間利用できるAEDが設置されている施設は、区内に75か所ありますが、地域によって偏在していると認識をしております。

 今後、偏在の実態を踏まえ、議員ご提案のように、24時間営業のコンビニエンス ストアやホテルなどに対し、積極的な登録依頼を行って参ります。

 さらに、救急医療関係の団体との連携を蜜にし、より一層登録の推進に努めて参ります。

 

3.今後のめぐりんのあり方について

 交通不便地域解消を目的に導入した「めぐりん」は、開業後15年が経過し、路線も4路線と増えたことで、当初の目的は達成したと考える。今後は、区民生活だけでなく、観光客にとっても利便性ある運行が求められる。

 また、他自治体では、利便性向上のためにSNSを活用した「位置情報通知システム」の実証実験を行っており、このようなサービスの検討も必要と考える。

 現在の「めぐりん」の運行状況や運行時間、経路など運行形態については、見直しが必要な時期に来ていると考えるが、今後、具体的にどのように進めていくのか、区長の所見を伺う。

<服部区長答弁>
 ご質問の第三は、今後の「めぐりん」のあり方についてです。

 「めぐりん」は、これまで 地域の皆様のご要望等を受け、路線の新設や 一部ルートの見直しを行って参りました。

 本年度は、路線ごとの利用実態調査やアンケート調査を実施し、その結果、利用が少ない区間や慢性的に遅延が発生する区間などが明らかになりました。

 このため、今後の見直しにあたっては、「めぐりん」が 区民生活の足として、また 観光拠点への移動手段として、重要な交通機関であるという 認識のもと、運行形態やルートの変更など様々な観点から 検討を進めて参ります。

 さらに、他の自治体の 利便性向上策を参考にするとともに、来年度に実施する交通施策全体の調査も踏まえながら検討して参ります。

 今後も、誰もが利用しやすい公共交通機関として、更なる利便性の向上に努めて参ります。

 

4.谷中・根岸地域のまちづくりについて

 谷中・根岸地域においては、老朽建築物の建替え促進などにより、防災性向上を図るまちづくりを進めていくことが重要である。
 
 特に谷中地域においては、建築物などに対する誘導策により、防災性向上と街並みの保全を両立していく必要があると考える。

 今後の両地域のまちづくりをどのように進めていくのか、区長の所見を伺う。

<服部区長答弁>
 ご質問の第四は、谷中・根岸地域のまちづくりについてです。
 
 両地域では、平成14年度から「密集住宅市街地 整備促進事業」による、まちなみを大きく変えない 修復型の手法で、広場や道路の整備、老朽建築物 建替えなど、防災性の向上に取り組んでいます。

 その結果、根岸三・四・五丁目地区については、不燃領域率が 一定程度まで向上したため、今年度末に 本事業を終了します。

 来年度からは、地区内の不燃領域率の低い地域を対象に、老朽建築物 建替えの助成制度を実施して参ります。

 谷中地域では、不燃化特区に指定された地区において、引き続き 本事業を進めるとともに、今年度策定するまちづくり方針に基づき、防災性向上と 特徴的な景観保全の両立を目的とした 地区計画策定に向け、地域の皆様とともに、積極的に取り組んで参ります。

 議員ご提案の、建築物等に対する誘導策についても、地域の皆様、特に 土地や建物に権利をお持ちの方々のご意見をよくお伺いしながら、今後、必要な検討を行って参ります。